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【2024】新年のご挨拶と、ヨガな小話 | 墨田区押上・文京区千駄木のヨガスタジオ

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【2024】新年のご挨拶と、ヨガな小話

2024年01月2日


明けましておめでとうございます!
今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

今年の年賀状は、スペルミスはないと思いますがどうでしょうか?!
(名探偵Shokoにより、初版100枚は書き損じとして交換されました!笑)

さて、今年は辰年です。
インド神話でドラゴンって、ちょっと難しかったのですが、(来年の巳年も見据えつつ)よくよく探すと、
“ヴリトラ” という神様を見つけることができました。

別名、「宇宙を覆う者」だそうで、とっても壮大でカッコ良い感じがするのですが、
実はヴリトラさまは、いろんなインド神話を見ても、悪役ポジションのお方でした。
迎え撃つのは、有名な神様、インドラさまです。

                  


ある儀式における、炎の中から誕生した、ヴリトラ。
生まれながらにインドラと対峙する宿命を背負っていたといいます。

その巨体で地上の7つの河を占拠し、水を堰き止め、
さらには空を包んで地上を暗黒世界とし、人々を飢餓に陥れていたそうです。

そこでインドラが立ち上がり、やいのやいのとありながら彼をやっつけるのですが、
勝利の暁には、ヴリトラが塞いでいた宇宙の穴が開き、水が開放。
大雨と河の流れが蘇り、海にたくさんの水が還っていったのだそうです。

そうして、天や太陽が作り出され、世界が再生されたのだとか。

・・・ですがヴリトラは、ヴィシュヌ神とのある条約により、不死身でした。
何度も蘇り、この戦いは毎年繰り返されているのだそうです。

                  

この戦いは、自然現象を神格化したもので、インドの気候を象徴しているともされています。

暑季・雨季・乾季に分かれる、インドの気候。
乾季を超えると暑くなって雨が降ります。
ヴリトラが支配する世界が乾季であって、
それを終わらせるインドラ(とその武器ヴァジュラ)は、雷と雨季の象徴というわけです。
そして、毎年季節が巡るように、この戦いが毎年繰り返されていることになっているのです。

どうしてそんな悪神を、おめでたいお正月のイラストにしたのか・・・
と、自分たちでも「?」となってしまいます。笑

ですが、得意のこじつけ目線をオンにして、このお話を反芻すると、
ヴリトラチョイスにも大事なメッセージが隠れていたんだなと感じます。

「宇宙を覆う者」の別名ですが、「障害」「遮蔽物」という意味も持ち、
《神々が与えてくれる恩恵から地上を覆い隠す》と解釈されるそうです。

神々は、いつだって私たちに何かを与えてくれていますが、同時にそれを遮ることもあるということ。
そして、それすらも巡り、与えることと遮ることが繰り返されているということ。

思った結果が得られない時や、自分が不運だと感じる時、誰にだってあります。
きっと2024年もそんな時期が訪れたりするとは思うのですが、
「今はヴリトラさまが私の世界を覆っているのねー」と受け取って、次に訪れる恵の雨を待てばいいということですよね。

ヴリトラさまの年ということで、もしかしたら辰年の2024は、ちょっぴり大変だなと思うことが多くなるかもしれません。
最近ついてないなーって思ってしまった時の、ヨガ的心の持ちようを、ここに書いておこうかなと思います。

①比較するのをやめる

人と比べることは、必ずしも悪いことではありません。
プラスの変化に働くことだってもちろんありますが、気持ちが落ちている時にはお勧めしません。
思考が健やかでない時や心に蟠りがあるときは、比較の基準が、“優劣”になってしまうことが往々にしてあるからです。

バガヴァット・ギーターでは、クリシュナは「人にはみんな自分の役割があるから、それを全うせよ」と解きます。
役割のことを、“ダルマ”といい、特に自分だけのダルマを“スヴァダルマ”と呼びます。
これはそれぞれ人によって、またライフステージやスタイルによって違うものですが、優っているも劣っているもありません。
自分のダルマに集中することを“ウパラマハ”といい、他人のダルマを羨んだり横取りすることはNGです。

世界の覆いを感じるときはぜひ、自分のダルマやウパラマハについて考えてみてください。
いい人でありたくて、自分の担当以外の仕事をたくさん持ってしまっていなかったか。
その願望が、今の自分にとって本当に必要なものか。
優越感を持っていたとしたら、その背景にある劣等感、すなわち自分の課題は何か。

余計な比較を手放すことで、ヴリトラさまの覆いに隙間が生まれることでしょう!

②ルーティンを崩してみる

ルーティン化するメリットはたくさんあります。
意識的に作り出したルーティンは効率や気分のスイッチなどプラスに働くことが多いです。

ですが、“無意識にルーティンになってしまっていること”もありますよね。
惰性的に繰り返していることが、負の引き寄せを起こしてしまっているかもしれません。
そして厄介なことに、知らず知らずのうちにルーティンにしてしまっていることって、なかなか気づくことができません。

行動は心のあり方と同じです。思考を体現するものが行動です。
決まった行動をすることは、心や考え方にも偏りを生み出す可能性があるということ。

時には、毎日の当たり前を崩してみるのもいいかもしれません。
ルーティンからはみ出た時に、気づきが生まれます。
無条(アニッカ)を楽しみ、時にはシヴァの心で、自分の流れを崩すことにもトライしてみてはいかがでしょうか?

③手放してみる

大体、負の感情に支配されてる時って、部屋が荒れています。笑
ぜひ、お片付けをしてみてください。
身の回りを清浄に保つことは、ヨガでも歓戒であり、“シャウチャ”と言います。
居住空間や食生活を整えるという物理的なことから始まり、きれいな言葉を使うことや思考の悪いクセの見直し、
ストレスを生み出す人間関係を整理することなど、いろんな意味が含まれていますが、
まずは行動から。物理的なことから始めるのが一番手っ取り早いです。

シャウチャ実践のキーワードとなるのが“ヴァイラーギャ”だと思っています。
ヴァイラーギャとは、手放すこと。
結果に執着をしないことであり、努力や修練を意味するアビィヤーサとセットで語られることが多い言葉です。

なぜ、ものが増えるか、部屋が荒れるか。
そこにあるものが、今まで自分が努力して得たものばかりであるからです。
一生懸命お仕事をして得られたお金で買ったもの、大切な人にプレゼントしてもらったもの、想い出が詰まったもの。

それらはそこにあるだけで、すでに結果をもたらし、そのものの役割を終えています。

そう思えば、いつまでも手元に置いておくことが執着でしかないものと、それでもまだ必要なものの境界線が見えてくるのかもしれません。

元旦に大きな地震がありました。
早速ヴリトラさまがその力を見せつけてきたように感じてしまい、ここに何を書いておくべきか迷いました。
被害に遭われた方には、心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。

神々は常に、私たちにあらゆるものを与えます。
良いことも、そうは思えないことも。
恩恵も、時にはそれを遮ることも。

そしてそれらが常にどちらかということでなく、巡り巡って同じように与えられるべきものであることも忘れずにいたいと思っています。

誰かの痛みは自分のものであるし、自分の喜びもまた誰かのもの。

2024年もみなさまと支え合いつつ、笑顔も泣き顔も等しく愛して暮らせますように。
今年もどうぞ、よろしくお願いいたします!

2024.1.2
バンデミエール

(writer / ゆか)

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